不倫慰謝料請求の際に気を付けること
1 不倫慰謝料の請求に気を付けるべき5つのポイント 2 事前に十分な証拠を集める 3 請求前に専門家に相談し、法的な知識や慰謝料相場を確認する 4 証拠収集や請求の際に違法行為をしないようにする 5 示談書には求償権を放棄する旨の条項を加える 6 相手の資力を確認する
1 不倫慰謝料の請求に気を付けるべき5つのポイント
不倫慰謝料の請求は、法律に則って進めなければならないことに加え、実務的なノウハウも必要となります。
事前にポイントを押さえたうえで、具体的な行動をすることが大切です。
不倫慰謝料の請求の際におさえておきたいポイントとしては、次のものが挙げられます。
①事前に十分な証拠を集める
②請求前に専門家に相談し、法的な知識や慰謝料相場を確認する
③証拠収集や請求の際に違法行為をしないようにする
④示談書には求償権を放棄する旨の条項を加える
⑤相手の資力を確認する
以下、それぞれについて詳しく説明します。
2 事前に十分な証拠を集める
不倫慰謝料請求に限らず、法律に基づいた請求をする場合には、事前の証拠収集がとても重要です。
仮に訴訟を提起して不倫慰謝料を請求しても、証拠がないと基本的に敗訴してしまいます。
相手と話し合いをしても、(相手から見て)訴訟で負ける可能性がないのであれば、慰謝料の支払いには応じてもらえないと考えられます。
さらに、十分な証拠が集めきれていない段階で不倫慰謝料の請求をしてしまうと、証拠を隠されてしまうことや、不倫をしている者同士での連絡を一時的に断たれ、証拠の取得が困難になることもあります。
3 請求前に専門家に相談し、法的な知識や慰謝料相場を確認する
不倫慰謝料には相場が存在します。
事案にもよりますが、数十万円~300万円程度であるとされています。
相場を確認せずに請求すると、相場よりも低い金額しか支払いが受けられないことや、的外れな高い金額を提示してしまい交渉が難航する可能性があります。
示談書を作成する際には、慰謝料の金額、支払期限、支払い方法等を明記しておきます。
このようにしておかないと、約束とおりに支払いを受けられなかった場合に、訴訟を提起する際の証拠として使用できません。
4 証拠収集や請求の際に違法行為をしないようにする
証拠の収集のためとはいえ、何をしてもよいというわけではありません。
例えば、配偶者のパソコンやスマートフォンのパスワードを解除してデータを閲覧することや、不倫相手の自宅敷地内への侵入は、刑事および民事上の責任を追及される可能性があります。
また、交渉の際に法外な要求をし、応じない場合には不倫の事実を公開することなどを告知すると、脅迫になる可能性があります。
5 示談書には求償権を放棄する旨の条項を加える
不倫慰謝料は、不倫をした配偶者と不倫相手の両方に全額を請求できるという性質があります。
ただし、受け取った金額が不倫慰謝料の金額に達した場合、それ以上の支払いを受けることはできません。
加害者(不倫をした者)の間においては責任割合が存在し、自身の責任割合を超えて慰謝料を支払った場合、その超えた部分については、もう一方の加害者に請求することができます。
これを求償権の行使と言います。
離婚をせず、不倫相手にのみ不倫慰謝料の支払いを求める場合、示談書作成の際に求償権を放棄する旨の条項を入れておくことが多いです。
このようにしないと、求償権行使によって家計の中から不倫相手に金銭を支払うことになってしまうためです。
6 相手の資力を確認する
示談が成立したとしても、相手に支払う能力がないと、事実上慰謝料の支払いは受けられません。
可能であれば、予め相手の保有財産や勤務先などを調べておき、支払いを受けられない場合には強制執行ができるようにしておくとよいです。

















